老の身に くるしきものは 野坂寺 今おもいしれ 後のよのみち
昔、甲斐の国の絹商人がこの地で山賊に襲われ、もはや叶わぬ命と一心に南無観世音を唱え続けた。すると肌のお守りが光明雷のごとく輝き、賊どもは眼を射られて逃げ去った。観音の功徳に感泣、後にこの地に堂宇を建て、観世音を勧請してまつったのが寺の草創だと云われている。
御本尊:聖観世音(臨済宗南禅寺派) 藤原時代
駐車場:マ×5 普×30
花等:桜、桃、椿、躑躅、木蓮、藤、紫陽花、百日紅
明治末期の火災で寺は焼失してしまい山門だけが残った。入母屋二重垂木の八脚門で、左右に火灯窓を配し、自然木の丸太を柱として上層・橡・勾欄をまわした重厚な造り。階下両脇には十王をまつってある。
山門の正面の「あずかり観音」は苦しみをあずかると云う。
右側:怒り、腹立ちを観音様にあずけて平常心にもどりましょう。 中央:病い痛みを観音様にあずけて楽しい毎日を過ごしましょう。 左側:煩い悩みを観音様にあずけて安らぎの心にもどりましょう。
気付かなかったが裏側に「ずべてあずけて穏やかな顔で帰りましょうが」あるそうだ。残念!あずけ忘れた。
後日、あずけて来ました。⇒
山門両脇にまつられる十王
山門の左に十二支の守り本尊として信仰される、十三佛が祀ってある。本来は楼上に安置される。
虚空蔵菩薩・丑寅歳・不動明王・酉歳・文珠菩薩・卯歳・大日如来・未申歳・普賢菩薩・辰己歳・千手観音菩薩・子歳・阿弥陀如来・戌亥歳
不浄を焼きつくす鳥枢渋摩明王。山門を入って左側、トイレの入り口前にある。不浄潔金剛の名があるように、昔からよく便所等に置かれる ものだそうだ。
本堂は六間四面で、内陣にまつられている本尊は、一木造りの藤原時代の作と言われている聖観世音。
山門を入って右側に、観音様の右手から清水が垂れている手洗い場。これは裏山に湧く水をひいたもので、年間涸れることがないという。屋根も立派。
本堂の正面に建つ童顔の六地蔵。
山門の右側に稲荷大明神が祀られいる。寺院によく稲荷大明神が祀られいるが、これは稲荷大明神が寺院を守護してくれるからである。
おそうじ小僧
本堂の右手に「呑龍上人」と書かれたお堂がある。呑龍上人(弘治2年〜元和9年)は武蔵野国埼玉郡の生まれで、八王子の大善寺の住職を務める。将軍徳川家康の命により、上州太田の大光院を建立した。貧しい子供達を手厚く保護したことから、「子育て呑龍」と呼ばれ民衆から尊敬されたと云う。
山門左側の告知板に掲示してありました。
う〜む、あまり見たくないかな